【医師監修】生野菜の食中毒リスクについて

 

生野菜を十分に洗わずに食べるのは危険だ、という認識をなんとなく持っている方は多いかと思われます。

そこで、このコラムでは十分に洗っていない生野菜に感染症や食中毒の危険性がどのくらいあるのかを論文のデータと共に解説し、最後に生野菜を安全に洗浄・除菌する方法をご紹介します。

 

記事の監修 Dr.

オゾンマート

井上晃宏(医師・薬剤師)

三重大学医学部卒、東京大学薬学部卒。

現在は高齢者医療を中心に臨床を行っている。

 
 

生野菜を洗わずに食べるのは危険!?

 
【医師監修】生野菜の食中毒リスクについて
 
 

野菜は加熱料理をするとビタミンや食物繊維など、一部の栄養素が失われてしまいます。

そのため、それらの栄養素を摂取するために野菜を生で食べることは多くあります。

また、生野菜の新鮮さやみずみずしさ、食感を活かした料理も数多くあります。

 

しかし、十分に洗っていない生野菜を食べると、カンピロバクターや腸管出血性大腸菌による食中毒になる恐れがあります。

特に腸管出血性大腸菌による食中毒にかかると、激しい腹痛や下痢などの症状が出て、最悪の場合死に至るので注意が必要です(農林水産省「食中毒の原因と種類」)。

 

過去には、平成24年の札幌市内の高齢者施設における集団食中毒事件平成26年の静岡市における集団食中毒事件など、生野菜食品が原因で集団食中毒が発生した事例も数多くあります。

 

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生野菜による感染症のリスクについて、論文データとともに解説

 

生野菜を食べることにどれくらいの食中毒のリスクがあるのか、生野菜の感染症リスクについてまとめた論文データとともにご紹介しましょう。

 

使用する論文は金子賢一「生食用野菜及び果物が媒介食品となる感染症」(『食品衛生学雑誌』1999、40巻6号、pp. 417-425)です。

こちらよりデータを抜粋、一部改変して使用させていただいております。

 

生野菜が原因とされる食中毒の事例は古くからあった。

 

以下の表は、1983年~1991年までの米国の食中毒事例の中で生食用野菜及び果物が原因となった事例の割合を示しています(論文表1より抜粋)。

 

少し古いデータですが、毎年一定の割合で野菜を原因とする食中毒が起きていることがわかります。

論文ではこの後割合が更に上昇すると推測されています。

 

果物及び野菜

1983

5.5%

1984

3.4%

1985

8.1%

1986

7.9%

1987

2.6%

1988

5.0%

1991

8.0%

 

※ 表では食品媒介性経口感染症と食中毒が区別されていない

 

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生野菜は様々な病原体を媒介する

 
以下の表は1955年~1996年に米国など諸外国で発生した生野菜・果物由来の食中毒等の事例の病原体と原因食品をまとめたものです(論文表2を改変)。

 

こうしてみると生野菜は実に様々な病原体を媒介する可能性があることがわかります。

また、判明している原因食品も様々なものがあります。

 

病原体

原因食品

Shigella

(赤痢菌)

カットレタス、レタス(スペイン産)、長ネギ(メキシコ産)

Salmonella

(サルモネラ)

トマト、モヤシ、スイカ、メロン(メキシコ産)、オレンジジュース(非加熱)、アルファルファモヤシ

Escherichia coli O157: H7

(腸管出血性大腸菌 O157: H7)

アップルサイダー、生野菜サラダ、レタス

毒素原性Escherichia coli

(毒素原性大腸菌)

生野菜サラダ

Bacillus cereus

(バチルスセレウス)

モヤシ(自家製)

Listeria monocytogenes

(リステリア・モノサイトゲネス)

セロリ、トマト、レタスサラダ、コールスロー

ノーホークウイルス

野菜サラダ

A型肝炎ウイルス

ラズベリー、イチゴ、レタス、カットトマト

Cryptosporidium

(クリプトスポリジウム)

アップルサイダー

Cyclospora

(サイクロスポラ)

ラズベリー(ガテマラ産)

 

論文では、同表の一部の事例の原因について以下のようなことが言及されています(pp.418 - 419)。

 
  • メキシコ産のナガネギは生育から収穫発送までの間に細菌汚染対策がほとんど為されていなかった

  • トマトが原因となった食中毒について、トマトの洗浄に用いられた水が病原体に汚染されていた事例があった

  • 非加熱のオレンジジュースの原料は、畑の堆肥上に落下してサルモネラに汚染されたと推察されるオレンジが使用されていた

 

このような事情があったことから推測すると、野菜や果物は生産環境や収穫・発送段階に存在する病原体に汚染されやすいのではないかと考えることができます。

 

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野菜が病原体に汚染される原因についての考察

 

様々な病原体を媒介する可能性のある野菜ですが、論文では野菜の汚染の原因についてさらに深く言及しています(pp.419 - 420)。

それらを参考にして、野菜が汚染される原因を段階に分けてまとめたのが以下の表です。

 

段階

汚染の原因として考えられるもの

栽培時

堆肥として使われる家畜の糞便

野生動物の糞便

人の糞便に汚染された畑の散水用水

収穫・運搬時

汚染された収穫用の器具器械

汚染された運搬用のコンテナ

洗浄・加工時

汚染された洗浄用水

汚染された加工用の器具器械

保存・流通・陳列時

不衛生な保存環境

不適切な温度管理

 

上記のようにまとめてみると、栽培から収穫・収穫後の環境の中で、野菜は様々なものから病原体による汚染を受ける可能性があることがわかります。

 

また、いったん汚染されると除菌が困難な野菜や、不適切な温度管理をするとカット面で細菌の増殖が顕著となるカット野菜など、汚染後のリカバリーが難しい野菜があることについても言及されています(p.420)。

 

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生食用野菜の加工過程における汚染リスクについて

【医師監修】生野菜の食中毒リスクについて
 

ここからは、生食用カット野菜など、収穫後に加工される野菜の細菌汚染リスクについてさらに深くデータを見ていきましょう。

 

以下の表は、東京都多摩地区で市販されている食品の細菌汚染状況を示したものです(論文表4より抜粋)。

検査の対象となった食品は生食用カット野菜や加熱調理サラダなどです。

 

検査品名

検査例数

生菌数10^5以上例数(%)

大腸菌群陽性例数(%)

リステリア陽性数(%)

サルモネラ陽性数(%)

ポテトサラダ

26

4(15.4)

11(42.3)

1(3.8)

0(0.0)

マカロニサラダ

10

1(10.0)

3(30.0)

1(10.0)

0(0.0)

コールスロー

6

0(0.0)

3(50.0)

0(0.0)

0(0.0)

中華サラダ

6

1(16.7)

1(16.7)

0(0.0)

0(0.0)

スパゲティサラダ

6

1(16.7)

4(66.7)

1(16.7)

0(0.0)

サラダ用カット野菜

27

21(77.8)

24(88.9)

2(7.4)

0(0.0)

おにぎり

16

4(25.0)

1(6.3)

0(0.0)

0(0.0)

寿司(のり巻き)

17

2(11.8)

3(17.6)

0(0.0)

0(0.0)

ゆでそば

13

1(7.7)

2(15.4)

0(0.0)

0(0.0)

ゆでうどん

17

3(17.6)

3(17.6)

0(0.0)

0(0.0)

豆腐

16

0(0.0)

2(12.5)

1(6.3)

0(0.0)

生あげ

13

1(7.7)

1(7.7)

0(0.0)

0(0.0)

 

少し見づらいかもしれませんが、サラダ用カット野菜の行を見てみると、他の検査品より「生菌数10^5以上」及び「大腸菌群陽性」となったものの割合が著しく高いことがわかります。

 

これは、サラダ用カット野菜が他の食品よりも細菌汚染度が高いことを示唆しています。

つまり、工場等でカットなどの加工が施された生野菜は、通常よりも細菌に汚染されるリスクが高いと考えられるのではないでしょうか?。

 

これについて、論文ではさらにカット野菜工場の野菜の細菌汚染度について調査したデータが紹介されています。

 

以下の表はカット野菜工場の原料野菜における生菌数を調査してまとめたものです(論文表5を改変)。

検体となった原料野菜は前処理(表面の泥や損傷部の除去)を行った後のものになります。

 

検体

1g当たり生菌数の平均

(調査検体の対数平均より算出)

検体名

検体部位

キャベツ

外層

10^5.5(2)

中層

-(6)

内層

-(2)

レタス

外層

10^5.8(2)

中層

10^6.9(2)

内層

10^5.5(3)

ナガネギ

表皮

10^5.8(2)

10^4.4(2)

セロリ

10^5.6(2)

キュウリ

表面

10^5.8(2)

-(1)

ダイコン

表皮

10^6.1(2)

-(2)

ニンジン

表皮

10^6.3(2)

-(2)

 

※( )は調査検体数。

※ - は調査検体の菌数がいずれも検出限界未満であったもの。

※論文表5のA工場(冬期)のデータのみを抜粋。

 

1gあたりの生菌数に関して、食品として不適な基準は10^5.0ですが、ほとんどの原料野菜の部位が基準を越える傾向にありますね。

これは、あくまで調査対象となった工場での話ですが、原料野菜の時点でほとんどものが細菌に汚染されていることを示しています。

 

そして、以下はカット野菜工場における野菜のカット処理直後の生菌数のデータです(論文表7を改変)。

前の表とは検体が異なるのでご注意ください。

 

1g当たり生菌数の平均

(調査検体の対数平均より算出)

検体

A工場

B工場

キャベツ(非消毒)

10^5.3(5)

キャベツ(消毒)

10^3.4(3)

レタス(非消毒)

10^5.5(2)

レタス(消毒)

10^4.2(3)

ホウレンソウ

10^7.2(1)

ナガネギ

10^6.7(2)

10^5.1(2)

バンノウネギ

10^5.9(1)

セロリ

10^7.6(2)

キュウリ

10^5.4(2)

10^4.8(2)

ピーマン

10^4.7(2)

ダイコン

10^5.1(3)

10^4.1(2)

ニンジン

10^6.1(2)

10^4.6(1)

タマネギ(非消毒)

10^5.7(1)

タマネギ(消毒)

10^6.2(2)

ミックス

10^6.3(4)

 

※( )は調査検体数。

※論文表7からA工場(冬期)、B工場(冬期)のデータのみを抜粋。

 

上記データを見てみると、カット処理直後も細菌に汚染されている野菜が多くあり、食品として不適な基準である10^5.0を越えるものも多いということがわかります。

また、B工場では一部消毒を行った野菜でも細菌に汚染されています。

 

以上のデータから着目すべきは、前処理後の野菜だけでなくカット後の野菜においても高度な細菌汚染が確認されていることでしょう。

 

これについて論文ではカット処理によって器具から細菌が付着することが原因だとされています。

以下の表は、カット野菜工場の製造環境における生菌数の調査結果を示しています(論文表10)。

 

生菌数の平均

(調査検体の対数平均より算出)

A工場

B工場

消毒後

消毒前

消毒後

消毒前

包丁

10^2.8

10^5.4

10^4.8

10^4.3

まな板

-

10^5.7

-

10^5.6

スライサー(本体)

10^4.6

10^5.2

10^3.6

スライサー(刃)

10^4.6

10^5.5

10^3.9

10^4.1

ネット

10^4.4

10^6.5

10^3.4

10^5.3

ミキサー

10^6.3

洗浄器

10^5.2

10^6.2

10^4.4

洗浄水

-

10^3.0

10^4.2

冷却水

-

10^6.4

脱水機

10^5.9

10^5.5

10^4.9

10^5.3

手袋

10^5.2

10^1.8

10^4.1

10^4.2

10^5.7

10^5.2

10^6.7

落下細菌

10^8.7

10^16.4

10^82.7

10^14.8

 

※冬期のデータに限定。

※ - は調査検体がいずれも検出限界未満であったもの。

※( )内は検出限界以上の菌が分離された検体数 / 調査検体数。

 

上記データを見ると、製造環境・器具は基本的に細菌に汚染されており、カットを行う包丁やスライサーなど一部項目では消毒を行った後でも、一定数の細菌が残っていることがわかります。

 

このように製造環境が細菌に高度汚染されている理由について、論文では以下のように言及されています。

 
  • カット野菜工場には常に水に浸っている器具器械があり、そのような器具器械に付着した細菌は増殖して必ずバイオフィルムを形成する

  • バイオフィルムを形成した細菌には、通常の熱や化学物質による消毒が浸透しにくく、滅菌が困難である

  • そもそも洗浄や消毒、乾燥を行うことが困難な器械もある

 

以上のことから考えると、カット野菜工場の製造環境において細菌の汚染を防ぐのは困難であり、そのために器具・機械から野菜へ二次汚染しているのだと考えられます。

 

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まとめ

 

以上、長くなりましたが野菜が栽培~加工・流通に至るまでの様々な段階で細菌に汚染されるリスクが高く、また様々な病原体を媒介する可能性があるということがお分かりになられたでしょうか?。

 

もちろん現代ではより厳格で高度な衛生管理を行って食品の細菌汚染を防いでいる生産現場もあるかとは思いますが、私たちが野菜を購入するときに、生産地や工場から野菜の衛生状態、特に細菌汚染度について判断するのは難しいのではないでしょうか。

 

そして、野菜の細菌汚染リスクはそのまま、生野菜を食べる際の食中毒リスクにつながります。

従って、生野菜を食べるときにはしっかりと洗浄・除菌を行う必要があります。

 

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生野菜の洗浄・除菌にはオゾンを水使うことをお勧めします

 
【医師監修】生野菜の食中毒リスクについて
 

生野菜はオゾン水で洗えば簡単に効果的な除菌を行うことができます。

オゾン水は市販のオゾン水生成器を購入すれば業務でもご家庭でも生成可能です。

 
【医師監修】生野菜の食中毒リスクについて
市販のオゾン水生成器を利用した野菜の除菌例
 

オゾン水とはオゾン(O3)という物質を溶け込ませた水です。

この水で野菜を洗ったり、数分間つけ置いたりすることで、溶け込んだオゾンが野菜に付着した細菌を根本から死滅させてくれます。

除菌後は水道水などで野菜に残ったオゾン水を洗い流すことで食べられるようになります。

 

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オゾンで細菌を死滅させることができる理由

 

オゾンが細菌に対して除菌効果を持つのは、その強い酸化力のおかげです。

 

オゾンは酸素原子が3つ結合することで成り立っていますが、実は生成後簡単に分解して酸素分子(O2)と酸素原子(O)を生み出すという性質を持っています。

 

この時に生まれた酸素原子は反応性が高いので、他の物質を酸化させる作用を持っています。

この酸化作用により、多くの細菌を死滅させることが可能となるのです。

 
【医師監修】生野菜の食中毒リスクについて
オゾンによる除菌メカニズム
 

また、オゾンは水中でも数時間で分解するので、使用後に残存しない無害な物質となっています(ただし、野菜などの洗浄直後はまだ分解していないオゾンが残っている場合があるので、食べる前は水道水などで洗い流してください)。

 

以下はオゾンの除菌効果に関する実験データをまとめた表です。

サルモネラやO-157など食中毒を引き起こす細菌に対しても除菌効果があることが分かります。

 
試験菌 試験液 残存生菌数 (CFU/Plate)
オゾン水濃度 コントロール 5秒後 15秒後 30秒後 60秒後 90秒後
MRSA 2mg / L 6.0 x 105 8 8 不検出 不検出 不検出
O-157 2mg / L 6.0 x 105 不検出 不検出 不検出 不検出 不検出
サルモネラ菌 2mg / L 6.0 x 105 30 3 不検出 不検出 不検出
セラチア菌 2mg / L 6.0 x 105 7 不検出 不検出 不検出 不検出
緑膿菌 2mg / L 6.0 x 105 80 2 不検出 不検出 不検出
腸炎ビブリオ 2mg / L 6.0 x 105 不検出 不検出 不検出 不検出 不検出

引用図書: 「動物臨床におけるオゾン水の利用指針」日本医療オゾン学会 獣医部会

 
 

このように実験からも除菌効果が証明されており、また容易に分解する無害な物質であるという特性から、オゾン水は多くの食品工場で除菌に利用されています。

衛生管理を行う上で有用な手段として広く知られているということですね。

 

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オゾン水による除菌をぜひお試しください

 

現在では簡単にオゾン水が生成できるオゾン水生成器が多くのメーカーから家庭や業務向けに市販されています。

これを機に生野菜の洗浄・除菌にオゾン水を活用してみてはいかがでしょうか。

 
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