オゾン漫画

オゾンには、強力な除菌作用、脱臭作用があることは広く知られています。
しかし、「オゾンには除菌・脱臭以外にも効果がある」という主張がされる場合があります。
その中に化粧品にオゾンを加えた「オゾン化粧品」があります。
結論から申し上げますと、オゾン化粧品にスキンケア効果あるとは考えにくいです。
その理由について、以下説明します。

りんご

オゾン化粧品の販売ページの多くには、以下のような記載があります。

 バランシング – ノーマル/コンビネーションスキン
 若返り – 乾燥/成熟した肌
 浄化 – 油っぽい/問題がある肌
 うるおい – 敏感肌

上記について理解できる範囲で解説すると、以下の通りになります。
 バランシングとは、一般的に「ツヤ、ハリ」といった肌の状態が適切に保たれていることを指します。
 若返りとは、高齢になるに従い、乾燥したり老化したりする肌を改善することを指します。日本ではアンチエイジングなどと呼ばれることも多いです。
 浄化とは、脂分が多い肌であったり、トラブルが多い肌の問題を解消することを指します。
 うるおいは、敏感肌の人に適度な潤いを与えることを指しています。

このような内容は、肌の改善をアピールする化粧品の宣伝文句としてよく使われているもので、オゾン化粧品特有のものではありません。
「オゾン化粧品は、オゾン化物イオンO₃が含まれているので、上記のような一般的な肌の問題を解消します」という説明だと理解するのがよいでしょう。

お化粧をする女性

オゾン化粧品が、あえて「オゾン」をアピールする最大の理由は、「オゾン化物イオンO₃ が肌の状態を改善するのに効果があるため」であることが分かりました。
次に、オゾン化物イオンO₃が肌に対してどのような効果があるかについて調査を行ったのですが、「オゾン化物イオンO₃が、皮膚のバランシング、若返り、脂の多い肌、問題が多い肌、敏感肌などの解消やスキンケアに役立つ」という確実性の高い情報は発見できませんでした。オゾンの医療分野における適用に積極的な学会における発表などは散見されますが、主流の学会や研究論文誌には「オゾンがスキンケアに役立つ」という明確な証拠は掲載されていません。
この事実から考えると、多くの医師は、オゾン化物イオンO₃ を用いたスキンケア効果について、懐疑的であると推察されます。

CAUTION

「これだけオゾン化粧品に関してよい情報が出回っているのに、効果が疑わしいというのはおかしい」と考える方もいるかもしれません。
その理由は、アフィリエイト広告と呼ばれる成果報酬型の広告が理由です。
自分が管理するホームページやブログで、オゾン化粧品について肯定的な内容を紹介し、結果オゾン化粧品が売れた場合、売上の一部が、ホームページ・ブログ作成者に支払われるという仕組みです。
このため、多くのホームページ・ブログ作成者が、オゾン化粧品について肯定的な情報を掲載しているのです。
例えば、BH Cosmeticsというアメリカのオゾン化粧品会社は、アフィリエイトプログラム経由で販売された場合、売上の8%を支払う(執筆時点)としています。
そしてこれは、オゾン療法と同じ構図です。
オゾン療法は、血液を100ccから200cc抜いて、その血液にオゾンガスを混入させた後、人体に戻すことでアンチエイジングや病気に効果があるとされているのものですが、主流の医学会からはその効果は認められておらず、代替治療という扱いになっています。

オゾン化粧品も同じ扱いで、アンチエイジングなどの効果が謳われているものの、その効果は認められていないのです。

効果があると感じられるのは

では、オゾン化粧品に効果はないのでしょうか。
弊社の見解としては、オゾン化物イオンO₃ にスキンケア効果がないと考えます。
しかし、オゾン化粧品に含まれている他の成分に効果がある場合もあるため、利用者が「オゾン化粧品に効果がある」と感じることもあるかもしれません。

ただ、これは「オゾン化物イオンO₃ の効果」ではなく、「他の成分の効果」による可能性が高いと考えます。

よって、数ある化粧品の中から、あえてオゾン化粧品を選択・購入する必要はないと考えます。
オゾンは、除菌や脱臭については産業分野で幅広く利用され、その効果は実証されています。
しかし、スキンケアを含む人体への適用については効果の有無という最も重要な点が不明確です。
弊社は、オゾン発生器やオゾン生成器を製造販売するメーカーとして、信頼性並び安全性の高い情報を発信することで、お客様が誤った情報に判断を委ねることがないよう、お役に立てればと思います。

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