ゴミ箱の消臭方法は?臭い理由や臭い防止のコツ・おすすめの消臭剤や選び方を紹介
ゴミ箱の臭いに悩まされている人は、多いのではないでしょうか。
夏場など気温が高い日は、生ゴミや使用済みオムツなどの臭いが一層ひどく感じられます。
この記事では、ゴミ箱の臭いの原因や、臭いを消すための日常生活でのコツ、消臭する方法や選び方を解説します。
ゴミ箱の臭いを消し、快適な毎日をお送りください。
微生物の活動によりゴミ箱は臭くなる
オゾンの除菌メカニズムを知るためには、オゾンの基礎知識を得ることが重要です。
オゾンの基本的な情報を知ればオゾンの有効利用に役立ちます。
ここでは、オゾンの基礎知識について解説します。
理由1.ゴミの栄養分が豊富であるため
生ゴミや使用済みオムツなどのゴミには、微生物の好む有機物が豊富に含まれています。
有機物に大量の微生物が集まる結果、速やかに分解が進み臭いが発生します。
理由2.酸素が少ないため
ゴミの分解をする微生物は、酸素濃度が低い環境を好みます。
ゴミ箱の臭いが漏れないようフタを閉めておくと、空気の流れが悪くなり酸素が少なくなってしまいます。
その上、ゴミが分解されて生じる臭いは1種類とは限りません。
微生物がつくった臭いが閉めきったゴミ箱内で混じり合った結果、次にゴミ箱のフタを開けたときに激臭が押し寄せます。
理由3.水気が多いため
水気が多い環境も微生物の働きを活発化させます。
特に、野菜や肉などの生ゴミには元々水分が多い上に、水がかかりやすい三角コーナーに溜めてあると水分を吸収しがちです。
水気を切らないままゴミ箱にゴミを捨てると、ゴミ箱内の水分量が増え、臭いが発生しやすくなります。
理由4.気温が高いため
微生物は、温度が高い環境を好みます。
気温の高い夏は、冬と比べると微生物の繁殖するスピードが格段に違います。
日本は梅雨から夏にかけて暑くジメジメするため、微生物が盛んに働きます。ゴミ箱が臭わないように、早めに対策しましょう。
ゴミ箱の臭いを消すコツ
ゴミ箱が臭い理由を知れば、ゴミ箱の臭いを消すコツも見えてきます。
以下では、ゴミ箱の臭いを消す日常的なコツを紹介します。
水分を切って捨てる
生ゴミ用ネットや新聞紙、キッチンペーパーなどで水気を切ってから捨てましょう。
ゴミを包んですぐ捨ててしまっては、水気を取り除けていません。水気がなくなるまで待ってから捨てるようにしてください。
低温環境に保管する
生ゴミは、腐る前にすばやく冷蔵庫や冷凍庫に保管すると、微生物による分解を防げます。
冷蔵庫や冷凍庫への生ゴミの保管に抵抗を感じる人は、食品と収納場所を区別しましょう。
たとえば、生ゴミ専用の引き出しをつくる、プラスチックの容器などで仕切りをつくって生ゴミを保管する方法が挙げられます。
密閉して捨てる
使用済みオムツの処分などに使われる市販品の袋や、牛乳パックになどを使うとゴミを密閉できます。
フタのあるゴミ箱を使っても、個別に密封しなければフタをあけるたび臭いが漏れてしまいます。
面倒でも小分けにして捨てれば、ゴミ箱を使うたびに臭いに悩まされません。
ゴミ箱を洗う
ゴミ箱には、ゴミ袋から漏れた汁が付着している場合があります。
ゴミの回収日に合わせて、空になったゴミ箱を洗い染みついた臭いを取りましょう。
ゴミ箱の内部をシャワーで洗い流し、重曹やクエン酸、台所用漂白剤などを入れて漬け置きしましょう。
しばらく放置したら液を捨て、中性洗剤で洗ってすすぎ、よく乾かします。
アルコールで湿らせた布や使い捨てシートでゴミ箱の表面を拭くと、素早く乾きます。
ゴミ箱を洗える広いスペースがないなど、丸洗いが難しい場合は、重曹や中性洗剤を溶かした水で拭き掃除をしましょう。
ゴミ箱を消臭する方法の選び方
ゴミ箱を消臭するツールを導入する際は、安全性や消臭スタイル、消臭方法を比較しましょう。
ゴミ箱を消臭する方法の選び方を紹介します。
安全性
赤ちゃんやペットのいる家庭では、消臭効果が高くても危険性の高い消臭剤は使えません。
ゴミ箱のフタの裏などに目立たないように消臭剤を設置したつもりでも、触ったり飲み込んだりして事故に発展する恐れがあります。
炭・備長炭・竹炭・コーヒー・お茶など自然由来の成分であれば、比較的危険性の低い消臭方法といえます。
ただし、自然由来の成分であっても、誤飲をしたときは医師に相談しましょう。
消臭スタイル
市販の消臭剤には、以下のタイプが挙げられます。
・吊り下げタイプ
・貼り付けタイプ
・シートタイプ
・スプレータイプ
吊り下げ、貼り付けタイプは、設置が簡単です。
粘着力が弱いと落ちてしまう恐れもあるため、不安な場合はテープなどで補強が必要です。
シートタイプはゴミ箱の底に敷いて使います。
設置が簡単でゴミの液だれ対策に効果を発揮しますが、底に敷くため消臭効果が弱いという意見もあります。
スプレータイプは、臭いが気になったタイミングで使えて手軽です。
ただし、都度スプレーをするわずらわしさがあります。
消臭方法
消臭するメカニズムに注目すると、ゴミ箱の消臭方法は主に5つに分けられます。
・吸着
・マスキング
・除菌
・化学反応
・オゾンによる反応
吸着やマスキングなどは手軽な消臭方法ですが、臭いの元が完全になくなるわけではありません。
ゴミ箱を消臭する5つの方法
上述したとおり、ゴミ箱を消臭する方法は主に5種類です。
特に、根本的に臭いの元を消すなら、化学反応かオゾンによる反応が適しています。
以下では、それぞれの消臭方法の特徴を解説します。
1.吸着
炭・備長炭・活性炭・ゼオライトなどの消臭剤は、たくさんの細かな穴に臭いの元を吸着させて拡散を防ぎます。
市販されている消臭剤には、吸着により消臭するタイプがよく見られます。
吸着による消臭は、臭いの元を抱え込んでいるに過ぎません。
根本的に臭いが消えるわけではない点に注意しましょう。
空気清浄機も、フィルターに臭いの元を吸着させています。
フィルターが汚れたら清掃するか、フィルターごと新しいものに交換する必要があります。
3.除菌
除菌とは、微生物を排除する消臭方法です。
微生物がいなくなれば、分解されたゴミによる悪臭が発生しません。
除菌方法には、エタノール・銀イオン・バイオテクノロジーを活用した方法などが挙げられます。
4.化学反応
化学反応の「中和」を利用した消臭方法もあります。
中和とは、特性の異なる物質が組み合わさってお互いの特性を打ち消し合う反応です。
化学反応による消臭でも、臭いの元を消し去ることが可能です。
化学反応による消臭には、重曹・クエン酸・コーヒー・お茶などが用いられます。
特に、重曹は水分を吸着させやすく、化学反応と脱水反応により強い消臭効果を発揮します。
5.オゾンによる反応
オゾン発生器で生成させたオゾンを利用すると、悪臭の元を分解できます。
オゾンは酸素原子を3つ持つ物質で、非常に反応性の高い物質です。オゾンが周囲を漂う臭いの元に酸素を受け渡すと、オゾンは安定な酸素に、臭いの元は無臭の物質へと変化します。
オゾンによる反応も、化学反応と同様に臭いの元を消滅させます。
オゾン発生器は空気中にオゾンを拡散させ、手間無く広範囲を消臭可能です。また、空気中の酸素から手軽にオゾンを生成できる点も、オゾン発生器のメリットといえます。
ゴミ箱の消臭にオゾン発生器を使用する際の注意
オゾン発生器は臭いを根本的に分解しますが、高濃度のオゾンは人体にとって有害です。
オゾン発生器を使用する際は、濃度に気をつけましょう。
低濃度のオゾンでも、時間をかければ消臭効果は見込めます。
また、オゾンを高濃度で使用する場合は、誤って人が立ち入らないよう配慮が必要です。
日本産業衛生学会が定めるオゾンの許容濃度は、0.1ppm以下です。0.1ppmを超えると、のどや鼻、目などに痛みが発生したり、呼吸が苦しくなったりする恐れがあります。
消臭効果に加え危険性も把握し、安全にオゾン発生器を使いましょう。
許容濃度等の勧告(2021年度)│日本産業衛生学会