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おすすめの臭気測定器と選び方|ニオイのレベルを数値で把握する

おすすめの臭気測定器と選び方|ニオイのレベルを数値で把握する

ニオイの感じ方には、大きな個人差があります。同じ部屋でも、ある担当者は「問題ない」と判断し、別の担当者は「臭い」と感じることは珍しくありません。この感覚のずれを埋め、ニオイを数値で管理できるようにするのが臭気測定器です。

ただし、臭気測定器には種類があり、測れる対象や数値の意味も製品によって異なります。この記事では、ニオイ問題を数値で管理したい方に向けて、臭気測定器の数値の読み方、選ぶときの比較軸、具体的な製品候補までを整理します。

臭気測定器でわかること|数値の意味と読み方の前提

製品を比べる前に、臭気測定器の数値が何を表しているのかを押さえておくと、選び間違いを防ぎやすくなります。

臭気指数・臭気濃度とは

ニオイの強さを表す代表的な指標に、臭気濃度と臭気指数があります。

臭気濃度は、ニオイのある空気を無臭の空気で薄めていき、ちょうど無臭になるまでに要した希釈倍数のことです。そして、臭気濃度の常用対数を10倍した値が臭気指数です。たとえば臭気濃度1,000倍なら、臭気指数は30になります。

これらは本来、人の嗅覚を使った嗅覚測定法(三点比較式臭袋法など)で求める値です。悪臭防止法にもとづく規制や行政対応の場面では、この嗅覚測定による値が基準になります。

ニオイセンサの数値は「相対値」として扱う

一方、この記事で扱う携帯型の臭気測定器(ニオイセンサ)は、半導体ガスセンサなどでニオイ成分に反応し、その強弱を機器独自の数値で表示するものです。

ここで大切なのは、ニオイセンサの数値は人の嗅覚による臭気指数そのものではない、という点です。機種によっては「臭気指数(相当値)」を表示できるものもありますが、これも換算による参考値です。また、数値の基準は機種ごとに異なるため、別の機種同士で数値を比べることはできません。

そのため、ニオイセンサの数値は、同じ機種・同じ条件で測ったときの「相対的な変化」を見るための値として扱うのが基本です。清掃や消臭の前後比較、普段との違いの把握といった使い方であれば、この相対値で十分に役立ちます。

臭気測定器が活用される主な場面

臭気測定器は、ニオイの状態を感覚ではなく数値で共有したい場面で使われています。代表的な活用場面を整理します。

不動産・賃貸管理

入居者の入れ替わりがある賃貸住宅では、退去後の部屋に前の住人の生活臭が壁紙などに残っていることがあります。臭気測定器があると、残臭の程度や場所ごとの差を数値で把握でき、消臭作業の前後比較にも使えます。内見前の確認や、原状回復の品質管理に役立ちます。

飲食店・宿泊施設などの店舗

店舗では、入口、客席、お手洗い、厨房まわりなどの臭気レベルの確認に使われます。嗅覚には個人差があるため、清掃担当者によって「臭くない」「臭い」の判断が分かれることがあります。数値という共通のものさしを持つことで、担当者が変わっても安定した清掃管理がしやすくなります。

工場などの産業現場

工場には、排気、排水、ゴミ処理など、臭気の発生源になりやすい工程があります。臭気が強まれば近隣への影響も懸念されるため、日常的な臭気レベルの把握が管理の助けになります。普段の値を記録しておけば、「いつもより数値が高い」という変化から、設備や工程の異常に気づくきっかけにもなります。

病院・介護施設

病院や介護施設は、排泄臭などのニオイの課題が生じやすく、利用者や面会者の印象にも関わる場所です。清掃前後の数値を比較することで、清掃やケアの効果を確認しやすくなり、ニオイに関するトラブルの未然防止につながります。

このほか、脱臭装置や空気清浄機の動作前後の比較など、メーカーでの製品評価に使われることもあります。

臭気測定器を選ぶときの5つの比較軸

臭気測定器は決して安い買い物ではありません。導入後に「測りたいものが測れなかった」とならないよう、次の5つの軸で比較することをおすすめします。

検知対象|何のニオイを測りたいか

ニオイセンサには、各種の臭気成分に幅広く反応する汎用タイプと、硫化水素、メチルメルカプタン、アンモニアなど特定の成分への感度を高めたタイプがあります。

たとえば、排泄臭や腐敗臭が中心の現場なら、アンモニアや硫黄系成分への感度が高い機種が合いやすくなります。一方、場所ごとのニオイの強弱を幅広く比べたい場合は、汎用タイプが使いやすい傾向があります。製品仕様に検知対象の記載がない場合や、自社のニオイが測れるか判断しにくい場合は、購入前にメーカーへ確認しましょう。

測定範囲と表示方式|どのレベルのニオイをどう見たいか

表示される数値の範囲は、0〜999、0〜2,000など機種によって異なります。あわせて、機器独自のレベル値だけを表示するのか、臭気指数(相当値)への換算表示に対応しているのかも確認ポイントです。

行政対応や報告書で臭気指数に近い形の値が求められる現場では、相当値表示に対応した機種が候補になります。社内の清掃管理など相対比較が目的であれば、レベル値表示のみの機種でも十分です。また、ごく弱いニオイの差を見たい場合は、低濃度域の感度や補助機能の有無も確認しておくと安心です。

使用環境|温度・湿度・測定できない物質

ニオイセンサの多くは、使用温度0〜40℃、結露しない環境といった使用条件が定められています。冷蔵環境や高湿度の現場では、仕様の範囲内で使えるかを事前に確認する必要があります。

また、機種によっては、シリコーン系化合物や高濃度の硫化物など、センサの劣化や故障を招くため測定できない物質が定められています。現場にこうした物質がないか、製品の禁止事項と照らし合わせておきましょう。

データ記録とグラフ化|記録をどう残したいか

測定値をその場で確認するだけでよいのか、記録として残して推移を管理したいのかで、必要な機能が変わります。

記録を重視するなら、データメモリの容量、パソコンへの取り出し方法、専用ソフトの要否、グラフ化のしやすさを確認します。CSV形式でメモリーカードに直接保存できる機種であれば、専用ソフトなしでパソコン処理できるため、報告書作成の手間を減らせます。

携帯性と運用|持ち歩きやすさとメンテナンス

複数の部屋や場所を回って測定するなら、本体の重さと連続使用時間が効いてきます。携帯型の主な機種は約250g〜640gと幅があり、電池での連続使用時間も機種ごとに異なります。

また、ニオイセンサは使い続けるとセンサが経年変化するため、定期的な校正やメンテナンスが推奨されています。校正の周期や費用、メンテナンス体制まで含めて、運用コストとして見ておくことが大切です。

ここからは、具体的な製品候補を紹介します。

仕様は2022年8月時点の各メーカー公式サイトなどの公開情報にもとづいています。価格は販売店や時期により異なるため、最新の価格・仕様は各公式サイトでご確認ください。

ポータブル型ニオイセンサ XP-329IIIR(新コスモス電機)

ポータブル型ニオイセンサ XP-329IIIR
ポータブル型ニオイセンサ XP-329IIIR(新コスモス電機)

各種の香気・臭気成分に反応する汎用タイプのポータブル型ニオイセンサです。

ニオイの強さのレベル表示(0〜2,000)と、嗅覚測定法の臭気指数に相当する臭気指数(相当値)表示(0〜40)を切り替えられる点が大きな特徴です。リアルタイム表示の連続モニタリングモードと、1分間のバッチ測定モードを切り替えられ、測定データは専用ソフトでパソコンに取り出せます。ベース調整用の活性炭フィルタを内蔵しており、手動でのゼロベース設定が不要な点も扱いやすいポイントです。

臭気指数に近い形での管理や報告が必要な現場、工場排気臭の測定、脱臭装置の性能確認など、本格的な臭気管理に向きやすい機種です。

ハンディにおいモニター OMX-ADM(神栄テクノロジー)

においモニターOMX-ADM
ハンディにおいモニター OMX-ADM(神栄テクノロジー)

硫化水素、メチルメルカプタン、アンモニアなどへの感度に優れたハンディタイプのにおいモニターです。

ニオイの相対的な強弱を0〜999の数値で表示し、アンモニア濃度に換算した臭気強度の表示にも対応しています。最大32,732データを本体に保存でき、専用ソフトを使えば測定データのグラフ化も可能です。重さは約250g(電池含まず)と軽く、持ち歩きながらの測定に向いています。

メーカーも病院・介護施設の清掃前後の確認や腐敗臭の検知を主な用途に挙げており、排泄臭・生ごみ臭系のニオイを数値管理したい現場で候補になりやすい機種です。

ポータブル型ニオイセンサmini XP-329m(新コスモス電機)

ポータブル型ニオイセンサmini XP-329m
ポータブル型ニオイセンサmini XP-329m(新コスモス電機)

XP-329IIIRと同じメーカーによる、小型・軽量タイプのニオイセンサです。

検知対象は各種の香気・臭気成分で、検知範囲は0〜999のレベル表示です。重さ約300gで、単3形アルカリ乾電池3本で約10時間の連続使用ができるため、複数の場所を回って測定する使い方に向いています。ベース調整のみで測定を始められる簡単操作で、データメモリ機能も搭載しています(パソコンへの取り出しにはオプションの専用ソフトが必要です)。

臭気指数(相当値)表示には対応していないため、相対比較が中心の用途で、まず1台導入したいという場合に検討しやすい機種です。

ポータブルニオイセンサー POLFA(カルモア)

POLFA
ポータブルニオイセンサー POLFA(カルモア)

臭気対策の専門会社であるカルモアが開発した、携帯型のニオイセンサーです。

硫化水素、メチルメルカプタン、アセトアルデヒドなどの各種臭気成分に対応し、測定中のニオイレベルをリアルタイムの経時グラフで表示できる点が特徴です。瞬間値だけでなく臭気の変動を視覚的に捉えられるため、発生源を探す調査や、変動するニオイの観察に向いています。測定データは1秒〜30分の任意の間隔で記録でき、CSV形式でmicroSDカードに保存されるため、専用ソフトなしでパソコン処理が可能です。弱い臭気の測定を補助するスケール機能や、簡易温湿度計も搭載しています。

なお、塩素やシリコーンなど、センサの劣化を招くため測定できない物質が定められています。使用4,000時間ごとのメンテナンスが推奨されている点も含め、導入前に運用条件を確認しておきましょう。

測定値を現場管理に活かすための注意点

臭気測定器は、導入しただけでは効果を発揮しません。数値を管理に活かすために、次の2点を押さえておきましょう。

同じ条件で測って「変化」を見る

ニオイセンサの数値は相対値であるため、測定条件がそろっていないと比較の意味が薄れてしまいます。測定する場所、高さ、時間帯、換気の状態をできるだけそろえ、まず普段の状態の数値(基準値)を記録しておくことが出発点です。

そのうえで、清掃や消臭の前後、いつもとの違いといった「変化」を見るのが基本の使い方です。前述のとおり、異なる機種同士の数値比較はできない点にも注意してください。

校正・メンテナンスと使用環境を守る

センサは使用にともなって特性が変化するため、メーカーや販売店が案内する周期での校正・メンテナンスを行うことで、測定値の信頼性を保てます。フィルタなどの消耗品交換も忘れずに行いましょう。

また、仕様で定められた温度・湿度の範囲外での使用や、測定禁止物質を含む臭気の測定は、誤差だけでなく故障の原因になります。取扱説明書の注意事項と禁止事項を守ることが、結果的にいちばんの精度管理になります。

数値で把握したあと|ニオイ対策につなげる考え方

臭気測定器でニオイのレベルや場所ごとの差がわかったら、次は対策です。基本の流れは、数値が高い場所から発生源を特定し、発生源の除去や清掃を優先することです。

そのうえで、換気や空気清浄機は日常的なニオイの維持管理に、消臭剤は限定的な範囲の対処に、といったように方法ごとの役割を踏まえて組み合わせます。壁紙や布製品に染みついた残臭への対応が必要な場合は、条件に合えばオゾン発生器などの脱臭機器も選択肢のひとつになります。ただし、オゾン機器には家庭用、業務用、兼用といった種類があり、業務用には無人環境での使用を前提とする製品もあるため、使用環境と製品仕様の確認が前提です。

いずれの方法を選ぶ場合も、臭気測定器があれば対策の前後で数値を比較でき、効果を客観的に確認できます。測定と対策をセットで考えることが、ニオイ問題の再発防止につながります。

自分の現場に合う臭気測定器を選ぶための確認ポイント

最後に、この記事の比較軸を、選定時のチェック観点として整理します。

  • 測りたいニオイは何か(排泄臭・腐敗臭系か、幅広い臭気か)
  • 臭気指数(相当値)の表示が必要か、相対比較だけで足りるか
  • 測定記録を残す必要があるか、グラフ化や報告書作成までするか
  • 使用する場所の温度・湿度や、測定禁止物質に問題はないか
  • 校正・メンテナンスの周期と費用まで含めて運用できるか
  • 測定したあとのニオイ対策まで見据えているか

これらを自分の現場に当てはめれば、候補となる機種は自然と絞られてきます。臭気測定器は、ニオイという感覚的な問題を、数値で共有・管理できる課題に変えてくれる道具です。導入の目的を明確にして、現場に合った1台を選んでください。

よくある質問

臭気測定器の数値は臭気指数と同じですか?

携帯型ニオイセンサの数値は、嗅覚測定による臭気指数そのものではなく、機器独自の相対値です。臭気指数は人の嗅覚を使った嗅覚測定法で求める値で、悪臭防止法にもとづく規制などの基準になります。機種によっては臭気指数(相当値)を表示できますが、これも換算による参考値です。数値の基準は機種ごとに異なるため、同じ機種・同じ条件での比較に使うのが基本です。

臭気測定器はどのような場所で使われていますか?

不動産、飲食店、工場、病院・介護施設など、ニオイを数値で管理したい現場で使われています。賃貸住宅の退去後の残臭確認、店舗の清掃品質の管理、工場の排気や排水まわりの臭気管理、介護施設の清掃前後の確認などが代表例です。嗅覚の個人差に左右されず、担当者間で共通の基準を持てることが導入の主な理由です。各業種でのニオイ対策の取り組みは導入事例でも紹介しています。導入事例・お客様の声はこちら

臭気測定器とオゾン濃度測定器は何が違いますか?

臭気測定器はニオイの強弱を、オゾン濃度測定器は空気中のオゾン濃度を測る、目的の異なる機器です。臭気測定器は、清掃や脱臭の前後比較などニオイの管理に使います。一方、オゾン発生器を使う現場では、空間のオゾン濃度を確認するためにオゾン濃度測定器が使われることがあります。用途が異なるため、目的に合わせて選び分けてください。おすすめのオゾン濃度測定器はこちら

ニオイのレベルを測定したあとは、どんな対策がありますか?

数値が高い場所から発生源を特定し、除去や清掃を優先するのが基本の流れです。そのうえで、換気や空気清浄機は日常的な維持管理に、消臭剤は限定的な範囲の対処に組み合わせます。壁紙などに染みついた残臭への対応では、条件に合えばオゾン発生器などの脱臭機器も選択肢になります。オゾン機器は家庭用・業務用などで使用条件が異なるため、製品仕様の確認が前提です。オゾン発生器の製品一覧はこちら

オゾン発生器は購入前に試すことができますか?

オゾンマートでは、法人様向けに、購入前に試せるオゾン発生器のレンタルを用意しています。自分の現場の環境で脱臭の変化を確かめてから、導入を判断したい場合に活用できます。臭気測定器をお持ちであれば、レンタル期間中に使用前後の数値を比較することで、対策の効果を客観的に確認しやすくなります。詳細はレンタルページをご確認ください。オゾン発生器のレンタルはこちら