おすすめの溶存オゾン濃度計と選び方|測定方式の違いから用途別に整理
オゾン水を業務や家庭で使っていると、「生成したオゾン水の濃度が想定どおりか確認したい」という場面が出てきます。そのときに必要になるのが溶存オゾン濃度計です。ただ、溶存オゾン濃度計には設置型から簡易タイプまで幅があり、測定方式も価格帯も大きく異なります。この記事では、測定方式の違いと選ぶときの確認ポイントを整理したうえで、タイプ別におすすめの溶存オゾン濃度計を紹介します。
溶存オゾン濃度計はどんな場面で必要になるか

溶存オゾン濃度計は、水に溶けているオゾンの濃度(溶存オゾン濃度)を測るための機器です。気中のオゾン濃度を測るオゾンガス測定器とは別物なので、購入時は混同しないよう注意してください。
業務では、食品工場や給食センターでのオゾン殺菌水の濃度管理、歯科医院での器具洗浄やうがい用オゾン水の確認、農産物の洗浄水の管理、オゾン水生成器メーカーの品質確認、研究機関での記録などで使われています。濃度を記録に残すことで、衛生管理の根拠資料として活用しやすくなります。
家庭でも、オゾン水生成器を導入した方が「自分で作ったオゾン水が、製品仕様どおりの濃度になっているか確認したい」という目的で使うケースがあります。
オゾン水に溶けたオゾンは時間の経過とともに分解し、濃度が下がっていく性質があります。生成器の仕様上の濃度と、実際に使う時点での濃度は同じとは限りません。この差を把握できることが、濃度計を持つ大きな意味です。オゾン水の濃度の考え方そのものは、「オゾン水の濃度はどう考える?用途別の目安と安全に扱うための確認ポイント」で詳しく整理しています。
溶存オゾン濃度計の測定方式は大きく3タイプ
製品選びの前に、測定方式の違いを押さえておくと候補を絞りやすくなります。代表的なのは次の3タイプです。優劣ではなく、精度・手間・コストのバランスが異なります。
紫外線吸収法(設置型・連続測定向き)
オゾンが紫外線を吸収する性質を利用して濃度を算出する方式です。配管に組み込んでリアルタイムに連続測定できる設置型に多く採用されており、生成装置の監視や工程管理に向いています。精度や連続性に優れる一方、本体は高価格帯になることが多く、設置環境の条件も確認が必要です。
試薬発色+吸光光度法(ハンディ・デジタル表示)
採取した水に発色試薬を加え、色の濃さを本体内の光学センサーで読み取ってデジタル表示する方式です。ハンディタイプが多く、その場でスポット測定したい用途に向いています。本体価格を設置型より抑えやすい反面、測定のたびに試薬を消費するため、試薬の購入コストと手間がかかります。
試薬発色+比色盤(目視の簡易測定)
試薬で発色させた水の色を、比色盤(色見本)と目視で見比べて濃度を判定する方式です。電源不要で本体価格を最も抑えやすいタイプですが、判定は段階的で、読み取りに個人差が出やすい点は理解しておく必要があります。「おおよその濃度が分かれば十分」という用途に向いています。
このほか、電極の起電力や電解反応を利用する電極式もありますが、製品ごとに特性が異なるため、検討する場合はメーカーの仕様書で測定原理と精度を確認してください。
溶存オゾン濃度計を選ぶときの確認ポイント
測定範囲が用途の濃度帯と合っているか
溶存オゾン濃度計は、製品ごとに測定できる濃度範囲(例:0〜1mg/L、0〜3mg/Lなど)が決まっています。まず、自分が測りたいオゾン水の濃度帯を確認してください。お使いのオゾン水生成器の仕様書に生成濃度の目安が記載されています。測定範囲が狭すぎると測り切れず、広すぎると低濃度域の細かな差が読み取りにくくなる場合があります。
なお、溶存オゾン濃度の単位は「mg/L」と「ppm」が使われますが、水溶液ではほぼ同じ値として扱われるのが一般的です。
設置環境・試料水の条件
仕様書には、使用できる水温、周囲湿度、設置型なら配管の耐圧などの条件が記載されています。条件から外れた環境で使うと、正確に測定できなかったり、故障や製品寿命の短縮につながる可能性があります。購入前に、自分の現場の水温や環境と仕様を照らし合わせておきましょう。
また、試薬を使うタイプでは、検水に残留塩素などの強酸化剤が混ざっていると測定誤差が生じることがメーカーから注意喚起されています。水道水ベースのオゾン水を測る場合は、この点も確認しておくと安心です。
連続測定か、その場のスポット測定か
工程として常時監視したいなら設置型(連続測定)、使う前に都度確認できれば十分ならハンディ型や簡易型(スポット測定)が候補になります。シンクに溜めたオゾン水を測りたいといった使い方は、設置型では対応しにくいため、ハンディ型が向いています。
維持コストとメンテナンス
本体価格だけでなく、運用コストも比較しましょう。試薬式は測定回数に応じて試薬代がかかります。設置型はセンサーや光源などの部品に耐用年数があり、定期的な校正・メンテナンスが前提になります。測定頻度が多いほど、ランニングコストの差が効いてきます。
タイプ別に見たおすすめの溶存オゾン濃度計
ここからは、タイプ別に代表的な製品を紹介します。価格は販売店や時期によって異なるため、最新の価格・仕様は各メーカーや販売店にお問い合わせください。
設置型・連続測定タイプ
溶存オゾン濃度計 NOL-UW Series(アプリクス)

| 測定方式 | 紫外線吸光光度方式 |
|---|---|
| 測定範囲 | 0〜10/30/60/120/200mg/L(モデルにより選択) |
| 設置環境の目安 | 耐圧0.3MPa以下、温度15〜40℃、湿度90%RH以下(結露不可) |
| 価格 | お問い合わせ |
| 特徴 | 検出器と変換器が分離した構成で、設置の自由度が高い。表示器がなくてもパソコンから設定・表示が可能 |
測定範囲のラインナップが広く、生成装置の監視など工程管理用途で、自分の濃度帯に合うモデルを選びやすい製品です。
溶存オゾン濃度計 分離型・低濃度用(アプリクス)

| 測定方式 | 紫外線吸光光度方式 |
|---|---|
| 測定範囲 | 0〜1mg/L |
| 設置環境の目安 | 耐圧0.3MPa以下、温度15〜40℃、湿度90%RH以下(結露不可) |
| 価格 | お問い合わせ |
| 特徴 | 低濃度域に特化した連続測定タイプ。リアルタイムで濃度を監視できる |
1mg/L以下の低濃度オゾン水を扱う現場で、リアルタイム監視をしたい場合の候補です。
ハンディ・デジタル表示タイプ
溶存オゾン計 O3-3F(笠原理化工業)

| 測定方式 | 発色試薬による吸光光度法 |
|---|---|
| 測定範囲 | 0.00〜3.00mg/L(分解能0.01mg/L) |
| 使用温度 | 5〜35℃ |
| 電源 | 単4アルカリ電池×4 |
| 価格 | 販売店・時期により異なる(お問い合わせ) |
| 特徴 | 採取した水に粉末パック試薬を加えて測定するハンディタイプ。数値がデジタル表示され、操作は2つのキーのみ |
持ち運べるサイズで3mg/Lまで0.01mg/L刻みで測定でき、食品工場のオゾン殺菌水の確認など、その場で数値を記録したい用途に向いています。測定には専用試薬(100回分付属、追加購入可)が必要です。検水に残留塩素などの強酸化剤が含まれると測定誤差が生じる点は、メーカーが注意喚起しています。
試薬と比色盤で測る簡易タイプ
溶存オゾン測定器 O3-1Z(笠原理化工業)

| 測定方式 | 比色円盤式(試薬で発色させ、比色盤と目視で比較) |
|---|---|
| 測定段階 | 0.1/0.2/0.3/0.4/0.5/0.8/1.0/1.2/1.5mg/Lの9段階 |
| 電源 | 不要 |
| 価格 | 販売店・時期により異なる(お問い合わせ) |
| 特徴 | 本体価格を抑えやすい簡易測定器。試薬(50回分付属)を使い、色の比較で濃度を判定する |
「まずは大まかな濃度が分かれば十分」「濃度計を試してみたい」という場合の入り口に向いています。一方、判定は9段階の目視比較のため、細かい数値の記録が必要な用途には、デジタル表示のO3-3Fや設置型のほうが適しています。こちらも残留塩素など強酸化剤の共存で誤差が生じる点に注意してください。
正確に測るために運用で注意したいこと

どのタイプを選んでも、運用の仕方によって測定結果の信頼性は変わります。次の点を意識してください。
- 採水したらすぐに測る。溶存オゾンは分解や空気中への拡散で濃度が下がりやすいため、採取から測定までの時間を空けないことが基本です
- 仕様書に記載された水温・環境条件の範囲内で使う
- 試薬式は、試薬の有効期限と残量を管理する
- 設置型は、センサーや光源などの消耗部品をメーカー規定の周期でメンテナンス・校正する
- 残留塩素など他の酸化剤が混ざる水を測る場合は、誤差が出る可能性を踏まえて結果を読む
「使用環境を守ること」と「定期的なメンテナンス」の2点に加え、「測定のタイミング」を意識すると、より実態に近い濃度を把握しやすくなります。
自分の用途に合う溶存オゾン濃度計を選ぶための確認リスト
最後に、選定前に確認しておきたいポイントを整理します。
- 測りたいオゾン水の濃度帯はどれくらいか(生成器の仕様書で確認)
- 連続監視が必要か、その場のスポット測定で十分か
- 数値の記録が必要か、おおよその目安で十分か
- 使用環境(水温・湿度・耐圧)は製品の条件に合うか
- 試薬代や校正・部品交換などの維持コストを含めて予算に合うか
- 測る水に残留塩素など他の酸化剤が含まれていないか
連続監視が必要なら設置型の紫外線吸収法タイプ、その場で数値を記録したいならハンディのO3-3F、まず目安をつかみたいなら簡易型のO3-1Zというように、用途と求める精度から逆算すると選びやすくなります。価格や仕様は変わることがあるため、最終的には各メーカー・販売店に最新情報を確認してから判断してください。
よくある質問
溶存オゾン濃度計とオゾンガス測定器の違いは何ですか?
溶存オゾン濃度計は水に溶けたオゾンを、オゾンガス測定器は空気中のオゾンを測る機器です。オゾン水の濃度管理には溶存オゾン濃度計を使い、空間のオゾン濃度を確認したい場合は気中用の測定器が必要です。両者は併用できないため、購入時は測定対象を必ず確認してください。おすすめのオゾン濃度測定器をご紹介
溶存オゾン濃度計の測定方式にはどんな種類がありますか?
主に紫外線吸収法、試薬発色+吸光光度法、試薬発色+比色盤の3タイプがあります。紫外線吸収法は設置型の連続測定に向き、試薬式のハンディタイプはその場のスポット測定に向きます。比色盤式は本体価格を抑えやすい簡易測定向けです。精度・手間・コストのバランスで選び分けるのが基本です。
家庭でオゾン水を使う場合も濃度計は必要ですか?
必須ではありませんが、生成したオゾン水の濃度をその場で確かめたいときに役立ちます。オゾン水に溶けたオゾンは時間とともに分解し、濃度が下がる性質があります。生成器の仕様どおりの濃度になっているか確認したい場合は、試薬式や比色盤式の簡易タイプが候補になります。オゾン水の濃度はどう考える?用途別の目安と安全に扱うための確認ポイント
オゾン水生成器の生成濃度はどこで確認できますか?
お使いの生成器の仕様書やメーカーの製品ページで、生成濃度の目安を確認できます。濃度計の測定範囲は、生成器が作るオゾン水の濃度帯に合わせて選ぶのが基本です。オゾンマートでも、オゾンバスターをはじめとするオゾン水生成器の仕様を製品ページで公開しています。オゾン水生成器の製品一覧
濃度計や生成器の選び方が分からない場合、相談できますか?
濃度計は各メーカー・販売店へ、オゾン水生成器はオゾンマートへ相談できます。濃度計の価格や仕様は販売店や時期により変わるため、最新情報は各メーカーへの問い合わせが確実です。オゾン水生成器の選定や用途のご相談は、オゾンマートにご相談ください。お問い合わせ




