水洗いできないおもちゃはオゾンガスで除菌できる?ルミテスターで菌数の変化を検証
実験の様子を動画で確認
この記事で紹介している検証内容は、自社YouTubeチャンネル「オゾンマート」でも動画として公開しています。実際の機器の動作、測定値の推移、検証プロセスをそのままご覧いただけます。
YouTubeで動画を開く電子音が鳴るおもちゃやボタン付きのおもちゃは、水洗いがしにくいものです。小さな子どもは、おもちゃを口に入れたり舐めたりすることもあります。そこで今回は、水で洗えない電子機能付きのおもちゃを、オゾンガスだけでどこまで除菌できるかを検証しました。表面の汚れをルミテスターで数値化し、処理の前後でどのくらい変化するかを確認します。結果の数値だけでなく、その数値が何を表すのか、実際の場面で活かすときに何を確認すべきかまで整理します。
水洗いできないおもちゃをオゾンガスで除菌できるか検証した目的
本検証は、水洗いがしにくい電子機能付きのおもちゃを対象に、オゾンガスだけで表面の汚れをどの程度減らせるかを確かめるものです。まず、検証の背景と、何を確認する実験なのかを整理します。
電子機能付きのおもちゃは水洗いしにくいという前提
電子機能付きのおもちゃは、内部に電子部品や電池を含みます。そのため、水に浸けて洗う方法は使いにくいものです。布で拭く方法もありますが、凹凸のある形状では、すき間まで拭き取りにくい場合があります。
一方で、小さな子どもはおもちゃを口に入れたり、床に置いたりします。水洗いがしにくいおもちゃほど、衛生面が気になりやすいといえます。
この検証で確かめること
今回の検証では、おもちゃの表面に付着した汚れを数値で測り、オゾンガスで処理した後に、その数値がどう変わるかを確認します。気体であるオゾンガスは、拭き取りにくいすき間にも回り込みやすい性質があります。水洗いや拭き取りが難しいおもちゃに対して、どの程度の変化が出るのかを、実際の数値で見ていきます。
検証の前提|ルミテスターの数値が何を表すか
検証結果を正しく読み取るために、先に測定方法を整理します。今回は、目に見えない汚れや菌を数値化できるルミテスターという機器を使い、処理の前後でおもちゃの表面をふき取って測定しました。
数値(RLU)でわかること
ルミテスターは、ふき取った場所に含まれる汚れの量を、RLUという単位の数値で表します。この数値は、微生物だけでなく、食べこぼしや手あかなどの有機的な汚れも反映します。そのため、RLUは「菌の数そのもの」ではなく、「汚れの程度を示すおおまかな目安」として読むのが適切です。数値が大きいほど汚れが多く、小さいほど汚れが少ないと考えられます。
今回の判定で参考にした基準値の考え方
今回は、汚れの程度を判断する目安として、食品衛生の現場で使われる基準値を参考にしました。目安は次の通りです。
| 対象 | RLUの目安 |
|---|---|
| 包丁などの平滑なもの | 200RLU以下 |
| 凹凸のあるもの | 500RLU以下 |
おもちゃは食品そのものではありません。ただし、子どもが誤って口に入れる可能性があるため、より厳しめの食品衛生の目安を参考値として用いています。
検証の設計と使用した機器
ここからは、実際の検証手順と、使用した機器を説明します。
検証の手順(密閉容器・散布時間・放置時間)
検証は、次の手順で行いました。
- 30cm四方のアクリルボックスに、対象のおもちゃを入れる
- オゾン発生器でオゾンガスを5分間散布する
- そのまま10分ほど放置する
放置時間を取るのは、オゾンガスがおもちゃの表面に作用する時間を確保するためです。今回は、室内空間ではなく、密閉したアクリルボックスの中で処理している点がポイントです。狭い密閉空間にオゾンガスを満たすことで、表面に行き渡りやすい条件をつくっています。
使用したオゾン発生器(オースリークリア3)
今回使用したのは、オゾン発生器「オースリークリア3」です。オースリークリア3は業務用のオゾン発生器で、人やペットがいない無人環境での使用を前提とした製品です。ホテルや飲食店、不動産、食品工場など、さまざまな現場で使われています。
本検証では、密閉したアクリルボックスの中におもちゃを入れて処理しています。人が立ち入る空間でおもちゃを処理しているわけではありません。具体的な使用条件は、製品仕様や取扱説明書で確認する前提になります。
検証の結果|処理の前後で数値はどう変わったか
オゾンガス処理の前に、おもちゃの表面の数値を測定したところ、979RLUでした。先ほどの食品衛生の目安(凹凸のあるもので500RLU以下)と比べても高く、汚れが多い状態だったとわかります。
続いて、5分散布・10分放置の処理を行ったあと、同じおもちゃの数値を測定し直したところ、処理後は14RLUでした。
ルミテスターの測定値(本検証の条件下)
処理前 979RLU → 処理後 14RLU(約98%の減少)
この条件での減少率は、約98%です。あくまで「30cm四方の密閉容器内で、オースリークリア3を使い、5分散布・10分放置した場合」の結果である点には注意が必要です。
結果から読み取れること
ここでは、数値の変化から何が読み取れるかを整理します。
今回の検証では、水洗いや拭き取りをせず、オゾンガスの処理だけで、RLUの数値が979から14まで下がりました。気体であるオゾンガスは、布が届きにくいすき間や凹凸にも回り込みやすいと考えられます。水拭きが難しいおもちゃに対して、表面の汚れを減らす手段になり得ることが、数値の上でも確認できました。
ただし、この結果は密閉容器内の一定条件での数値です。容器の大きさ、おもちゃの形状や素材、散布時間や放置時間が変われば、数値も変わると考えられます。今回の約98%という数値を、どんな対象でも、どんな環境でも同じように得られる結果として一般化することはできません。また、RLUは汚れの程度の目安であり、特定の菌やウイルスをどれだけ減らせるかを直接示すものではない点も、あわせて意識しておきたいところです。
この検証結果を実際の場面で活かすときに確認したいこと
検証結果を、保育施設やご家庭などの実際の場面で参考にする場合は、いくつかの前提を確認しておくと判断しやすくなります。
部屋全体ではなく、密閉容器での処理だった点
今回の処理は、30cm四方のアクリルボックスという狭い密閉空間で行いました。部屋全体におもちゃを並べて処理する場合は、空間が広くなるぶん、オゾンガスの行き渡り方や必要な時間が変わってきます。複数のおもちゃをまとめて処理したいときは、容器や空間の大きさに対して、オゾンガスが十分に行き渡るかを意識することが大切です。
使用する機器のタイプと使用条件
オゾン発生器には、家庭用、業務用、業務用・家庭用兼用といったタイプがあります。今回使用したオースリークリア3は、無人環境での使用を前提とした業務用です。人やペットがいる空間での使用は想定されていません。
そのため、保育施設などで導入を検討する場合は、機器のタイプと使用条件を確認することが前提になります。処理する時間帯に人がいないか、使用後の換気をどうするかといった運用面も、製品仕様や取扱説明書をもとに整理しておくと安心です。
おもちゃの素材・電子部品との相性
オゾンガスは強い酸化作用を持つため、素材によっては影響を受ける場合があります。ゴムや一部の樹脂、金属部品などは、長時間・高頻度の処理で劣化や変色が起きる可能性も考えられます。
電子機能付きのおもちゃを処理する場合は、まず目立たない部分や予備の品で試し、変化がないかを確認してから使う進め方が安心です。メーカーが処理を推奨していない素材については、無理に処理しない判断も必要です。
水洗いしにくいおもちゃの衛生対策を考えるための確認ポイント
最後に、水洗いしにくいおもちゃの衛生対策を考えるときの確認ポイントを整理します。今回の検証では、オゾンガスの処理だけで、密閉容器内のおもちゃのRLUを大きく下げられることが確認できました。一方で、その結果をそのまま自分の環境に当てはめられるかは、条件によって変わります。次の観点を確認しておくと、判断しやすくなります。
- 処理したいおもちゃが、水洗いや拭き取りで対応しにくいものか
- 使う機器のタイプと、人がいない環境で使えるか
- 処理する容器や空間の大きさと、オゾンガスの行き渡り方
- おもちゃの素材や電子部品が、オゾンの処理に耐えられるか
- 使用時間や使用後の換気など、製品が示す使い方の範囲
これらを確認したうえで、水洗いや拭き取りといった既存の方法と組み合わせて考えると、水洗いしにくいおもちゃの衛生対策を、無理なく整理しやすくなります。
よくある質問
水洗いできないおもちゃを、オゾンガスで除菌できますか?
今回の検証では、処理の前後で汚れの数値を大きく下げられました。気体のオゾンガスは、布が届きにくいすき間にも回り込みやすい性質があります。そのため水洗いや拭き取りが難しいおもちゃでも、表面の汚れを減らす手段になり得ます。ただし結果は使用条件によって変わり、同じ効果をいつでも保証するものではありません。
ルミテスターのRLUという数値は何を表していますか?
RLUは、ふき取った場所の汚れの量を示すおおまかな目安です。微生物だけでなく、食べこぼしや手あかなどの有機的な汚れも反映します。そのため「菌の数そのもの」ではなく、汚れの程度を示す指標として読むのが適切です。数値が大きいほど汚れが多く、小さいほど汚れが少ないと考えられます。
約98%減少という結果は、どんな条件での結果ですか?
30cm四方の密閉容器内で、5分散布・10分放置した場合の結果です。使用機器はオースリークリア3で、ルミテスターの数値は処理前979RLU、処理後14RLUでした。容器の大きさやおもちゃの形状、散布時間が変われば数値も変わります。約98%という数値を、どんな対象や環境でも同じように得られる結果として一般化することはできません。
おもちゃの素材や電子部品に、オゾンの影響はありますか?
素材によっては影響を受ける場合があるため、事前の確認が必要です。オゾンガスは強い酸化作用を持ち、ゴムや一部の樹脂、金属部品などは、長時間・高頻度の処理で劣化や変色が起きる可能性も考えられます。まず目立たない部分や予備の品で試し、変化がないかを確認してから使うと安心です。メーカーが処理を推奨していない素材は、無理に処理しない判断も必要です。
検証に使ったオゾン発生器はどのタイプですか?家庭で同じように使えますか?
検証に使用したのは、業務用のオゾン発生器「オースリークリア3」です。これは人やペットがいない無人環境での使用を前提とした製品で、有人環境での使用は想定されていません。ご家庭や施設で同様の使い方を検討する場合は、機器のタイプと使用条件、使用後の換気手順を、製品仕様や取扱説明書で確認することが前提になります。
オゾンマートはどのような会社が運営していますか?
オゾンマートは、2008年からオゾン専業で17年の実績を持つアースウォーカートレーディングが運営しています。導入実績は2万社を超え、日本のオゾン発生器4大メーカーの1角として、山口県周南市の自社工場で開発・製造を行っています。オゾンラボでは、自社製品を使った検証を継続的に公開しています。






