オースリークリア3で車の消臭(脱臭)をして実際に臭気測定器で臭気を測定してみた
自動車関連業から圧倒的な支持を得ていたオースリークリアシリーズの最新機種が登場。
車の脱臭除菌作業での効果をみるため、臭気測定器を使って調査いたしました。
「脱臭」と「消臭」の違い
「脱臭」と「消臭」という言葉のイメージは似ているかもしれませんが、正確には
「脱臭」は臭気を物理的に除去または緩和、つまり活性炭などの吸着剤にニオイをくっつけて除去すること。
「消臭」は臭気を化学的作用などで除去または緩和することで、ニオイ物質と消臭成分を化学反応させて臭いのない物質に変える。
という違いがあります。
オゾンは強力な酸化力で、ニオイ物質そのものを分解します。
そのため本記事では「脱臭」という言葉を使っています。
車の脱臭作業をする前に〜事前準備

・オースリークリア3
・養生テープ(密閉率を高めるため)
・シガーソケット延長ケーブル(長めのものが安心)
この3つがあればOKです。
※今回これとは別に臭気測定器を用意しました。
延長ケーブルは、付属のシガーソケット専用プラグは約200cmなので、駐車場など電源がとれない場所で脱臭作業を行う時にあると便利です。
【検証内容】
オゾン放出前の臭気を測定
→オースリークリア3を使用して実際に車の脱臭除菌を行う。
→作業後の臭気レベルを測定。
→約24時間後にニオイ戻りがないか再度その臭気を測定。
臭気測定に使用した臭気測定器
新コスモス電機株式会社「ポータブル型ニオイセンサmini XP-329m」


新コスモス電機株式会社「ポータブル型ニオイセンサmini XP-329m」
車の脱臭作業をする前に〜脱臭作業前の臭気を測定

臭気測定で使用する車(禁煙車)

臭気を正確に測定するため、臭気測定器の電源を入れてから、まずは車外の臭気が0になるように、基準を設定します。
※数値0で車外の空気と同程度
まずは何もしていない状態で車内の臭気を測定してみます。
オゾン脱臭前の臭気数値は「212」でした。
212というと、「臭気」としては、ほとんどの人がそのニオイを嗅覚によって感知できる数値です。(結構キツイ臭気レベル)
車内のニオイの原因と脱臭に効果的なオゾン発生器
数値 | 内容 |
---|---|
1〜50 | 正常(人によっては無臭と感じる) |
51〜100 | 少し臭う |
101〜150 | 多くの人がそのニオイを感じる |
151〜200 | 臭い |
201〜300 | 耐え難い臭気で多くの人が長時間はその場にいられない |
301〜400 | 臭気の種類によっては健康被害を受けることも |
401〜600 | 車の排気ガスが出るマフラー周辺 |
601〜800 | 長時間放置した生ゴミ |
801〜 | 強烈なニオイ |
ただし、これはあくまでも「臭気」です。
つまり、人間が感じる「良い香り」「気分が悪くなる悪臭」などの区別をしているわけではありませんので誤解されないように。(車内で芳香剤などを使用しているとその臭気も拾ってしまいます)
このときの車内のニオイは「カーエアコンが原因と思われるカビ臭」と「車内で利用していた芳香剤」の香り、そして、それが混ざり合い複合臭となり、いかにも「車内っぽいニオイ」がしていました。
臭気をわりと強めに感じたので、この臭気測定器の「212」という数値は正しいものであると判断できます。(嗅覚との誤差がない)
いつもこの車に乗っている担当者は、慣れてしまいニオイを感じなかったようですが、普段この車に乗らない人間5名にこの臭気を実際に嗅いでもらったところ、5人中5人が「臭い」または「(臭いから)乗りたくない」と回答しました。
実は、臭気測定器という機器を使うメリットはここにもあります。
人間の嗅覚は基本的には万能ですが、欠点があります。それは機械と異なり、慣れてしまうことです。機器を使って数値で判断することで、その慣れによる「臭いものを臭くないと誤判断してしまう」ことがなくなります。
ちなみに、全然臭くないと感じるような空間でも20〜50程度、車の排気ガスが出るマフラー周辺で臭気を測定すると450〜600程度であり、人間の嗅覚で「何のニオイもしないかな」と感じても、臭気測定器で厳密に測定すると、基本的に「臭気0」というケースはほぼありません。
中古車業界でオゾン発生器が使われている理由とは?

マフラー周辺で測定してみると臭気レベルは471でした
オゾン発生器の運転開始の前に
車の脱臭作業を行う際は、まずは清掃することをおすすめします。
また、消臭剤や芳香剤が車内にあるときは、脱臭作業が終わるまでは車外に出してください。悪臭成分の発生原因となる物があればそれも一時的に車外に出すか廃棄してください。
その理由は、悪臭成分の原因となるものを放置したままオゾン脱臭をすると効果が大幅に低下するからです。
ちなみに、「1年を通してちゃんと車内清掃することがほぼない」など、やることやらず芳香剤で臭気をごまかしている場合、すでに車内で複合臭が生成されている可能性が高く、臭くなっているはずです。その臭さに慣れてしまっている可能性も高いので、そんなときは臭気測定器がなくても、「普段その車に乗らない人に車内のニオイを嗅いでもらう」ことで臭気レベルの判断の正確性を高めることができます。

いよいよオースリークリア3の登場

いよいよ、オースリークリア3の登場です。オースリークリア3は、自動車業界で長年に渡りベストセラー製品であったオースリークリア2の待望の後継機です。フルモデルチェンジということもあり、「オゾン発生量はオースリークリア2の2倍」「操作はより分かりやすく」「縦置き・横置きでも安定した外観」となっています。

横置きで倒して使っても、アルミフレームによって本体のボディ部分が直接傷つかないように設計されています。
※この状態で本体ボディは地面から5mmほど浮いています。
電源をシガーソケットに接続
では、オースリークリア3を使った車の脱臭作業を始めていきたいと思います。
まずは付属のシガーソケット専用プラグで接続してみましょう。


基本はこのようにドア下からコードを車外に逃してください。そうすれば、付属の電源コードの長さでも何ら問題はありません。
通常、車のドア部分にはゴムパッキンがあるため、断線したりはしませんのでご安心下さい。

シガーソケット延長ケーブルを使うとこのような感じになります。
これだけの長さがあれば、車高が高いRV車やワゴン車、トラックなどでも何ら問題はないでしょう。
※今回は付属のシガーソケットプラグの長さで問題がなかったため、付属のコードで撮影を進めました。
バス業界でもオゾン発生器を利用されてます。
オゾンの効果を最大限に引き出すためのポイント
車のエンジンをかけて、エアコンを切り、送風を内気循環でONにします。
これでエアコン内部もオゾン脱臭の効果を享受できます。送風の強さは弱がおすすめです。
車内という狭い空間の中で送風をつけることによって、エアコン内部を脱臭する+安定した適度な風量を起こすことができるのでまさに一石二鳥です。
エアコン内部にはカビ菌がたまっているため、車内同様、オゾンをエアコン内部にも循環させ、あの嫌なカビ臭も脱臭します。
シガーソケットプラグの反対側の先端をオースリークリア3に差し込み、オゾン放出口に付属のチューブを差し込みます。
オゾン放出口にチューブを差し込んだ方とは反対側の先端を窓から車内にしっかり引き込んだら窓をギリギリまで閉めます。


【注意】
このとき、窓を閉めすぎてチューブが潰れ、オゾンの通り道が狭くならないように注意して下さい。
また、テープがチューブにつくとかなりチューブがベトベトしてしまうので、なるべくテープに触れないように貼ってください。

オースリークリア3の設定
あとはオースリークリア3のオゾン放出時間と待機時間をセットして運転を開始するだけです。
臭気の度合いにもよりますが、本機を車で使う場合、通常は5〜10分間のオゾン放出、待機時間はオゾン放出時間の3〜4倍にしてください。
オースリークリア3のオゾン発生量は600mg/hrなので、実測値ベースで車内程度の空間であれば、5〜10分程度のオゾン放出で車内のオゾン濃度は0.5〜1.2ppm程度にすることが可能です。
ここではオゾン放出時間10分・待機時間30分に設定します。
オースリークリア3の待機時間の設定単位が「0・1・1.5・3・6(時間)」となっているため、1時間に設定して稼働させあとは時計で確認することにします。
※臭気レベルに応じてお好みで調整して下さい。
オースリークリア3は利便性が高い「サイクル運転」とい方式を採用しており、オゾン放出時間と待機時間を設定すると、電源をOFFにするまでオゾン放出→待機→オゾン放出→待機を繰り返します。
よほど悪臭レベルがものすごいケースでない限り、1セットか2セットで十分でしょう。
※1セット(オゾン放出→待機)で終わる場合は、はじめからオースリークリア3の待機時間設定を「0」にすれば1回目のオゾン放出が終わったら自動的に電源が切れます。
脱臭除菌作業開始!
オゾン放出時間と待機時間の設定が完了したら、電源(決定)ボタンを押して、オースリークリア3を稼働させましょう。
オゾン放出時間を10分にセットしたので、スタートから10分後に待機モード(オゾン放出STOP)に入ります。

さて、オゾン放出が終わったら、脱臭除菌作業が終了…ではありません。
よくここで、オゾンの脱臭除菌作業が完了だと思い込んで作業を終了してしまい、「オゾン脱臭してみたけど、効果がない!」という方がいますが、ここで終われば効果がないのは当たり前です。
オゾン脱臭は、オゾン放出を開始してからすぐにその効果が現れるのではなく、放出されたオゾンが悪臭の原因となる菌やウイルスを分解する時間が必要です。
ですから、すぐに車のドアや窓を開けてしまうとせっかく車内に放出したオゾンが外気と触れる→分解→酸素に戻ってしまい、車内の菌やウイルスを倒す前に酸素に戻って効果がなくなってしまいます。
分解する時間が待機時間にあたりますので、焦らずしっかり待機してオゾンに車内の悪臭原因になっている菌やウイルスをしっかり退治してもらいましょう。
オゾンによる脱臭除菌効果の本領発揮はここからです。したがって、このまま30分間(オゾン放出の3倍程度の時間)待機しましょう。
送迎の合間に脱臭可能。介護用の送迎車両を脱臭する記事はこちらをご覧ください。
オゾン脱臭直後の臭気レベルはどこまで下がったのか
オースリークリア3の電源を切ってから約30分が経過しました。
まずはオゾンで消臭除菌した直後の車内の臭気レベルを測定したいと思います。
・ 作業前→212
・ 作業後→33
という結果になりました。
通常、このときはオゾンのニオイ、いわゆる「オゾン臭」がまだ車内に残っているため、臭気測定器がそのオゾン臭を拾ってしまい、ドアを開けた直後の数値は70〜100程度を示すのが一般的です。(複数台の車両の臭気を測定している経験から)
今回はたまたまオゾンの量と臭気の原因である菌やウイルスの量がちょうどいい感じになったようです。
換気をして数十分放置すると残ったオゾンも酸素に戻り、車内全体の臭気が50以下に落ち着くケースが多いため、換気をして数十分後にまた臭気を確認してみて下さい。
オゾンはもともと不安定な物質のため酸素に戻るまでにさほど時間を要しません。
※オゾン臭がしなくなった時点で「オゾンは酸素に戻った」と判断して大丈夫です。
※このとき換気時間を短縮するために内気循環→外気導入に切り替えましょう。
※ただし、密閉された空間では一定の時間を要します。
ニオイ戻りはないのか
オゾン脱臭除菌の作業から約24時間後、車内の臭気レベルはどのようになっているのか、検証します。
※オゾン以外の方法で脱臭・消臭除菌作業を行った場合、ほとんどのケースで「ニオイ戻り」という現象が発生し、作業後数時間〜24時間以内に臭気が復活します。
脱臭後→33
24時間後→37
ほぼ変わらず。
よって、ニオイ戻りなしという結果になりました。
これがオゾンのすごいところで、オゾン以外の何かで消臭除菌をしても通常このときに臭気が上がり(100以上など)、ニオイ戻りがあるものですが、オゾンの場合、これがほとんどありません。
ただし、以前と変わらず何もしないままだと数週間・数ヶ月かけてまた車内の臭気は徐々に上がってきますので、定期的に車内を清掃したり、たまにはエアコンや換気を全開にしてみたりして、また臭い車内に戻らないよう注意しましょう。
臭気測定の結果とオゾン脱臭まとめ

臭気測定の結果は次のとおりでした。
・ オゾン消臭前→212(臭い)
・ オゾン消臭後→33(全然臭くない)
・ 24時間後→37(ニオイ戻りなし)
オゾンで車内を脱臭除菌したことによってその臭気は大幅に低下し作業直後及び作業終了から約24時間後の臭気レベはどちらも30台であり、これは(人間の嗅覚では)ほぼ無臭といえる数値でした。
車内のニオイを一時的にごまかすためのアイテムはたくさんありますが、それらはどれも「その場しのぎ」の対応であり、また、薬品・薬剤には少なからず残留性があることに加え、あなたが良いと感じているその消臭剤や芳香剤のニオイは誰かの悪臭になっているかもしれません。
もし、車内の悪臭に悩んでいるのでしたら是非このオゾン発生器で脱臭除菌を行って下さい。きっと、オゾンのすごさに驚かれることでしょう。
[自動車業界向け]オゾン発生器で売り上げを増やす方法はこちらを参考にしてください。