オゾン発生器は病院でも活用されている?導入におけるメリットや具体例を紹介

病院にはさまざまな病原菌やウイルスに罹患した人が訪れるため、感染を拡大させない対策が必須となっています。
しかし、新型コロナウイルスなど強い感染力を持つ病原菌に対して、従来の方法だけでは限界を感じている病院も多いのが現状です。
そこで病院では、今後「オゾン発生器」を活用した最新の方法で除菌を行うことがおすすめとなります。
本記事ではオゾン発生器の特徴や病院で利用される理由・メリット、具体的な使用事例を解説します。

オゾン発生器とは、さまざまな菌やウイルス対策に活用できる機器です。
以下では、まずオゾン発生器の基本的な特徴について解説します。

「オゾン」を常時発生させる装置

オゾン発生器とは、空気中にオゾンを放出するための専用機器のことを指します。
オゾンには高い除菌効果があるため、オゾン発生器を導入することで病院内に入り込む病原菌やウイルスへの対策が可能です。
気体であるオゾンは簡単に病院内に浸透し、あらゆる場所で高い除菌力を発揮します。

病院のように人の出入りが激しい環境でも、除菌された空間を維持しやすいのがオゾン発生器の特徴です。

関連記事をチェック

オゾン発生器の仕組みや人体への安全性│効果や具体的な用途・選び方も解説

オゾン発生器の仕組みや人体への安全性│効果や具体的な用途・選び方も解説

  記事をチェック ▶︎  

オゾン発生器を導入することには、さまざまなメリットがあります。
以下では、オゾン発生器を使うメリットについて解説します。

オゾン発生器がもたらすメリット

さまざまなウイルス・病原菌に効果がある

オゾン発生器が放出するオゾンには、さまざまなウイルスや病原菌を不活化する効果があります。
例えばインフルエンザウイルス、ノロウイルス、大腸菌など短時間で死滅させることが可能です。

  ▼ 微生物に対するオゾン水の除菌効果

微生物の種類水中オゾン濃度(ppm)生物濃度(個/ml)接触時間(秒)致死率(%)
大腸菌0.96105sells5100
ブドウ球菌1.08105sells5100
緑膿菌1.01105sells5100
インフルエンザウイルス0.96105.3EID505100
鶏脊髄炎ウイルス0.72102.9EID505100
鶏コクシジウム1.92約3×103sells30100
カビ0.3-0.5106sells1999.9
枯草菌0.3-0.5106sells3099.9

厚生省予防衛生研究所データより抜粋  

病院のように多種類の病原菌が存在する可能性がある場所でも、適切な対処を行えるのがオゾン発生器のメリットになります。
オゾンは新型コロナウイルスに対しても、不活化効果が認められている点で注目されているのが特徴です。
そのため新型コロナウイルス患者を受け入れる病院でも、導入が進んでいます。

公立大学法人奈良県立医科大学
一般社団法人MBTコンソーシアム

(世界初)オゾンによる新型コロナウイルス不活化を確認(世界初)オゾンによる新型コロナウイルス不活化の条件を明らかにした。

参考資料はこちら

藤田医科大学

本学の村田貴之教授が人体に安全な低濃度オゾンガスで新型コロナウイルスを不活性化できる事実を世界で初めて発見しました。

参考資料はこちら

除菌に加えて脱臭効果もある

薬品など独特のにおいが発生しやすい病院では、脱臭効果のあるオゾンの活用にメリットがあります。
換気だけではにおいを消し切れないことも多いため、オゾン発生器で本格的な脱臭を試してみるのがおすすめです。

オゾン発生器は病原菌やウイルスの除菌だけでなく、脱臭効果があることもメリットです。
オゾンは空気中の雑菌と反応することで、除菌と脱臭効果を発揮します。そのためオゾン発生器を導入することで、ウイルス対策とにおいの予防を同時に実現可能です。

残留性がないため安全

オゾンには残留性がなく、時間が経てば自然と酸素に戻る性質があります。
そのためこまめな換気などの対策を取る必要はなく、安全に利用可能な点もメリットです。病院の職員や患者さんへの安全面に考慮した形で、除菌や脱臭を行えます。

ただし、オゾンの濃度が高くなるほど、人体に悪影響を与える可能性が出てきます。
そのためオゾン発生器を使用する際には、室内のオゾン濃度に注意する必要があります。
とはいえ、オゾンは拡散するため空間全体が危険な濃度を超えるケースは少ないです。
日本では0.1ppm(8時間労働の環境下)の濃度であれば安全とされているため、空気を入れ替えるだけで危険な状態を回避できます。

病院でのオゾン発生器使用例

オゾン発生器が病院で使用されるのには、さまざまな理由があります。
以下では、なぜ病院でオゾン発生器が重宝されているのかについて解説します。

患者さんに安心を与えられる

オゾン発生器を導入することで、来院する患者さんに感染症対策や除菌を行っていることをアピールできます。
それは患者さんに安心感を与えることになるため、「感染するのが怖いから病院に行かない」といった行動を抑止可能です。
ただ「除菌対策済み」と伝えるよりも、「オゾン発生器によって除菌中」と表現する方が患者さんの安心感を高められます。
一方で、オゾンが除菌効果を持つことを知らない人も多いので、きちんと院内で効果を説明するのがポイントです。
病院やクリニックを経営する上でオゾン発生器の導入は、「競合との差別化」につながる点でメリットもあります。
昨今は除菌・殺菌への意識が高まっているため、患者さんもしっかりと対策を行っている病院に行きたいと考えることが多いです。
「一般的な方法だけで対応している病院」と、「オゾン発生器を使って高い除菌効果を活用している病院」では、後者を選ぶ人が多いと予想されます。
オゾン発生器を導入したことがきっかけとなって、来院患者の満足度を高められる可能性があるでしょう。

対策に説得力を持たせられる

ウイルスや感染症対策のなかには、「本当に効果があるの?」と疑問に思われるものもあります。
除菌効果が見込めない機器を導入してしまうと、資金と時間を無駄にする結果になる恐れがあるでしょう。
その点、オゾン発生器は病原菌やウイルスへの効果が、正式に実証されています。
そのため「院内が除菌されているという」点に、説得力を持たせられるのがメリットです。

空間の隅々まで除菌・感染症予防が行える

オゾンは気体なので、壁・天井・床などに手が届きづらい場所にまで広く浸透するのが特徴です。
病院スタッフの手で直接除菌するのが難しい部分も、簡単に感染対策が行えます。
病院は多くの人が出入りする場所であるため、誰がどこを触ったかを判断するのが難しいです。
思わぬところに病原菌が付着し、感染源となる可能性も否定できません。
そこでオゾン発生器を使用し、室内の隅々まで除菌することにメリットがあります。

1.病室

オゾン水は安全性が高いため、うがいや手洗いなどにも使用できます。
外出から帰ってきた際には、手についた雑菌だけでなく、喉や口内に付着したものも除菌可能です。
口腔内の虫歯菌や歯周病菌なども、オゾン水によって殺菌ができます。
虫歯や歯周予防にもなることから、歯科医院でオゾン水が導入される事例も増えています。

2. トイレ

多くの患者さんが利用する病院のトイレでも、オゾン発生器は活用されています。
トイレは雑菌が繁殖しやすいため、隅々まで除菌できるオゾン発生器を使うのに適した場所の1つだといえるでしょう。
また、先に解説した通りオゾンには脱臭効果があるため、トイレの悪臭への対処も可能です。
院内の汚物処理室でも使用されています。

その他、オゾンはカビの繁殖を防げるので、トイレの壁・床・天井などに発生するカビの広がりを防止できるのもメリットになります。

3. 救急車両

オゾン発生器は、さまざまな症状の人を運ぶ救急車両の除菌に活用される事例も多いです。
密閉された車内であればしっかりとオゾンが充満するため、スムーズな除菌対策が行えます。
救急車両に乗り込む病院のスタッフは事前に除菌を行えますが、救急車両のなかはきちんと除菌する時間が取れないケースも多いです。
その結果、車内に病原菌やウイルスが残ってしまい、次に乗り込む人が感染してしまうリスクが懸念されるでしょう。
そのため常に除菌対策が行えるオゾン発生器は、救急車両の安全性を高める目的にも利用できます。

うらかわ歯科医院 様

うらかわ歯科医院 様 導入事例をチェック ▶︎ 

医療法人社団春藤歯科医院 様

医療法人社団春藤歯科医院 様 導入事例をチェック ▶︎ 

やまぎわ整形外科 様

やまぎわ整形外科 様 導入事例をチェック ▶︎ 

特別養護老人ホーム あいおんの丘 大子 様

特別養護老人ホーム あいおんの丘 大子 様 導入事例をチェック ▶︎ 
   導入事例・お客様の声 一覧  ▶︎ 
オゾン発生器を病院で使用する際の注意点

高濃度で使用する際には人がいないことを確認する

オゾンはその濃度が高いほど、CT値が上昇して殺菌力を高められます。
しかし、オゾンの濃度が高いと人体に悪影響が出る恐れがあるため、事前に人がいないことを確認した上で濃度を調整する必要があるでしょう。
例えば新型コロナウイルスに罹った患者さんが滞在した病室の除菌を行うために、オゾン発生器を高濃度で使用することがあります。
その際には部屋の前に入室禁止の看板を立てたり、病院スタッフ全体へ連絡を行ったりして、万が一のリスクを避けられるように注意が必要です。

    CT値とは?   ▶︎ 

オゾン発生器だけで完全な除菌はできない

オゾンは高い除菌効果を持ちますが、各種ウイルスや感染症への完璧な対策にはなりません。
オゾン発生器を導入しても100%除菌ができるわけではないため、あくまで対策の一環として考えるのがポイントです。
オゾン発生器を導入しても、アルコールによる除菌やマスクが不要になるわけではありません。
従来の対策と併用して、空間の安全性を高めるために使用するのがオゾン発生器を活用するコツになります。

オゾン水生成器(新 オゾンスプラッシュ 除菌実験 動画・記事をチェック ▶︎ 
オゾンによる消臭実験-アンモニア臭 動画・記事をチェック ▶︎ 
オゾンマート